地域活性化にはバイオマスが欠かせない?

現在のバイオマス活用では、売電に利用方法が偏っている現状があります。ですが、バイオマスを活用した経済性のある事業モデルがあれば、地域活性化につなげることが可能です。では、バイオマスの活用が進むと、どのように地域活性に寄与するのでしょうか?またバイオマスを活用する上での課題とは何なのか見ていきましょう。

現状では発電にバイオマスが活用されている

農林水産省が2016年9月に決定した、「バイオマス活用推進基本計画」では、バイオマス活用が促進される施策を行っています。この取り決めでは、バイオマスを有効活用して、地域が主体となる事業を作り出し、活性化させることを為の計画です。農林漁業といった、産業を活性化させ、結果として地域に利益繋がることを目標としています。

ですが、現状活用されているバイオマスは、売電に偏っておる、バイオマスの場合には発電の効率も課題もあります。

バイオマス発電の発電効率の課題

バイオマスでは熱で蒸気を作り、発電させるのですが、その効率は10%から40%となっています。残りは排熱として放出されているので、無駄が発生してしまっているのです。本来であれば活用できる熱エネルギーが放出されているので、熱利用の観点でさらに改善が必要です。

バイオマスを効率よく活用するには、排熱をさらに活用すること、また得られた電気を地元の農家や公共施設で活用することが必要になります。

他にも、家畜の排せつ物や食品廃棄物などは、バイオガスを発生させるので原料ともなります。バイオガスとして活用できるものが残っているのでバイオマスの改善の余地があるのです。もしも、その資源をしっかりと活用できるなら、処理に必要な費用や労力が軽減され、システム全体の効率がアップ。その結果地域の活性化にも繋がるでしょう。

地域に合わせてバイオマス活用することが課題

将来的には、地域に合わせてバイオマスを活用し、バイオマス利用が軸となっているスタイルを確立することが課題と言われています。原料を収集し、バイオガスなどを製造、そして利用するまでの一貫したシステム作りが必要なのです。

2020年現在では、19都道府県の54市町村が、「バイオマス活用推進計画」を設けています。政府の目標として、2025年までに全都道府県の600の市町村で計画を策定するように取り組みを行っています。

また、地域の活動を推進していくために、「バイオマス産業都市」を選定することも平行して実施。地域に合わせたバイオマス産業を構築するだけでなく、地域の特色を活かし、環境に優しく災害に強い街を作り上げる動きもあるのです。

2013年から始まっているこの動きでは、84の市町村が選定されています。年々選定される市町村の数は増加しているので、今後さらに活発になるであろうこの動きにより、どのようにバイオマスが活用されていくのか楽しみといえるでしょう。

新たな産業を生み出すことも必要

バイオマスでは地域の特色を活かして、新たな取り組みが求められます。地域にとって何が利益をもたらすのか、また持続性のある事業とはどのようなものなのか、考慮しながら取り組みをしていくことが大切です。環境問題が重要視されている昨今で、どのようにバイオマスが活用されていくのが注目です。

取材協力
バイオマスエナジー社の公式HPキャプチャ
引用元HP:バイオマスエナジー社公式HP
https://www.bme.co.jp/wp/

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バイオマスエナジー社

木を原料に温風や水蒸気、バイオマスガスといった新たなエネルギーとしてリサイクルする画期的手法が、木質バイオマス。しかし、これまでバイオマスを燃やすプラントには燃料の制限があり、使いたい木材に対応できないというものばかりでした。

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