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再生可能エネルギーとして、優れたコストパフォーマンスをもつ燃料とされているパームヤシについて、再利用方法や再利用事例の情報を紹介しています。
インドネシアやマレーシアなどでは、パームヤシを多く生産しています。主な生産目的は、パームヤシの果実から植物油(パーム油)を得ることです。油を取り除くと、「パームヤシの殻」、つまり「廃棄物」が残ります。また、パームヤシの木はだいたい25年毎に植え替えられますが、その際に伐採されて「廃棄物」となった古木が大量に発生します。これらの「廃棄物」は、バイオマス燃料としての再利用が可能です。
間伐材を中心とした木質燃料を使用している中規模の発電所では、発電出力の低さが課題になりがちです。そういった場合に、パームヤシの廃棄物がもつ高い発熱量が活用されます。発電出力をアップさせるために、パームヤシの廃棄物を混焼させている発電所がいくつかあります。
パームヤシの廃棄物を飼料へ変換する再利用方法に関しては、2019年現在、アイディア自体を検討している段階です。筑波大学発のベンチャー企業が、パームヤシの廃棄物を飼料に変換する技術を研究。この技術に着目したのがインドネシアの経済担当調整相です。インドネシア国内では、1日あたり1億5,600万トンものパームヤシの廃棄物が発生しており、問題となっているためです。今後、研究が上手くいけば、この再利用方法が実用化されるかもしれません。
パームヤシを大量に栽培しているいくつかの国では、パーム油を採った後に残る殻の上手な処理方法を確立することが課題となっています。単なる焼却処分では、温室効果ガスであるメタンガスなどが発生し、CO2排出量の削減にもつながりません。そのため、日本では、パームヤシの廃棄物をバイオマス発電の燃料として再利用しています。この利用法により、CO2の排出量を抑え、しかも電気を発生させられ、優れたビジネスとして充分に成り立っています。
2019年現在、1月の日本への輸入量はおよそ8万トン、2月は17万トン超、そして3月は10万トン超となっています。月によりバラつきはあるものの、4年前の2015年と比較すると、輸入量は数倍に増加しています。なお、輸出国の内訳としては、インドネシアとマレーシアがほとんどを占めていますが、ここ2~3年間では、インドネシアが占める割合が圧倒的に多くなっています。
参照元
バイオマス導入の経緯
活用している木の燃料
導入の成果
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福岡県豊前市の港に隣接した場所に、木質バイオマス発電所が建設されました。事業主は「豊前ニューエナジー」です。港に面しているため、海外からパームヤシの廃棄物を輸入するのに適しています。
発電能力は75メガワットで、現在国内にあるバイオマス発電所の中でも大規模な発電所です。パームヤシの廃棄物を燃料として発生させた電気は、固定価格買取制度(FIT)が定める価格で24円です。年間の発電量として、5,000万キロワット時を予定しているため、1年間の売電収入は12億円にのぼる見込みです。
2019年10月に運転が開始される予定です。
参照元:スマートジャパン
(https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1611/14/news028.html)
バイオマス導入の経緯
活用している木の燃料
導入の成果
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神奈川県川崎市で、株式会社バイオマスパワーが運営しているバイオマス発電所です。近隣の湾口施設が利用可能なので、燃料のパームヤシの殻を輸入しやすい環境が整っています。木質ペレットやヤシの殻など、木質燃料のみを利用して発電しているのが特徴です。発電規模は4万9,000キロワットです。
参照元:出光昭和シェル出光興産株式会社
(https://www.idss.co.jp/business/power/biomass.html)
バイオマス導入の経緯
活用している木の燃料
導入の成果
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IHIをはじめとする8社により設立された「七ツ島バイオマスパワー合同会社」が鹿児島市に、出力規模49MWの大規模なバイオマス発電所を建設しました。
こちらの発電所で燃料として使用するのは、すべて木材。椰子の殻をはじめ、木質ペレットや国内の間伐材などです。カーボンニュートラルな燃料のみなのです。年間で計算すると、およそ20万トンものCO2削減につながるため、地球温暖化防止にも大きく貢献するといえます。発電した電力は、FIT制度にもとづき、九州電力にすべて売電される予定です。
参照元:日経XTECH
(https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/news/16/061212269/)
バイオマス導入の経緯
活用している木の燃料
導入の成果
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フルハシEPOが愛知県の半田市に、出力50MWのバイオマス発電所を建設しました。フルハシEPOは、中部電力グループのシーエナジーやリサイクル事業などを担当している会社です。予定されている年間発電量は3.7億kWhで、一般家庭に置き換えると、およそ11万9000世帯が1年間に消費する量に相当します。発電した電力は、中部電力に売電される見込みです。
燃料としてもちいるのは、建設廃材とパームヤシ殻の2種類。それぞれ、1年間あたり15トンと13万トンの利用が予定されています。資源を有効活用して、カーボンニュートラルな発電方法を行うため、地球環境にも優しい事業だといえます。
参照元:スマートジャパン
(https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1704/03/news028.html)
木質バイオマスとしては発熱量が高いという特徴や、パームヤシの廃棄物を燃料として発電した場合の売電価格が固定価格買取制度(FIT)により高く設定されています。そのため、パームヤシの廃棄物は、燃料としてのコストパフォーマンスが優れています。「地産地消」が潮流となっている現在では、外国から輸入する調達方法が問題視されることもあります。しかし、化石燃料などと異なり、地球環境にやさしい燃料である上、バイオマス発電におけるコスト削減が急務である現状を考慮すると、非常に優秀な燃料だといえます。
木を選ばない
唯一無二のプラントを持つ
バイオマスエナジー社
木を原料に温風や水蒸気、バイオマスガスといった新たなエネルギーとしてリサイクルする画期的手法が、木質バイオマス。しかし、これまでバイオマスを燃やすプラントには燃料の制限があり、使いたい木材に対応できないというものばかりでした。
そうしたなかで、どんな木でも燃やせるプラントを誕生させたのが、バイオマスエナジー社です。当サイトでは、唯一無二のプラントを持つバイオマスエナジー社(2019年7月現在)に取材協力を依頼。実際にどんなプラントなのか、そしてコスト削減はどれくらいか。現地取材しレポートにまとめたので、ぜひご覧ください。