木質バイオマスに使用されるボイラーの種類

このページでは、木質バイオマスを熱利用するに当たって活用される専用ボイラーの種類や、それぞれの特徴についてまとめています。木質バイオマスの利用やボイラーの導入について、プランの比較検討の参考として活用してください。

ボイラーの種類

チップボイラー

チップボイラーは、文字通り燃料の木質バイオマスとして破砕チップを利用するボイラーです。工場や施設への熱供給をテーマにした中規模プランに加えて、地域一帯を対象とした大規模熱利用にまで幅広く対応しています。

ただし規模を大きくして品質を高めるほどイニシャルコストが高くなる上、破砕チップに土石やプラスチックなどの不純物が混入しないよう、センサなどを活用したチップの自動投入システムを採用しているボイラーも少なくありません。

ペレットボイラー

ペレットボイラーはチップボイラーと薪ボイラーの中間に位置するようなボイラーであり、国際的に規格化が進められている木質ペレットを燃料として熱利用します。

ペレットボイラーは家庭用に使える小規模ボイラーから、工場や施設での利用を前提とした中規模の業務用ボイラー、さらに地域一帯をまかなう大規模ボイラーまで、利用ニーズに合わせて選択肢が多い点も特徴です。

日本国内では農業用に開発された温風ボイラーなどに利用されています。

薪ボイラー

薪ボイラーは文字通り薪を木質バイオマス燃料にするボイラーです。木質バイオマスを利用した家庭用ボイラーとして主流製品であり、不均一な薪を燃料として利用するという性質から、利用時には手動で薪を投入しなければならないといった特徴を有します。

そのため薪ボイラーの自動化はあまり一般的でなく、産業用・工業用のボイラーというよりも家庭での使用を中心に考えられています。また薪になる木の特性によって燃焼速度や熱量が変わることも重要です。