エネルギー基本計画とは

国が決定する「エネルギー基本計画」とは、具体的にどのような内容なのでしょうか。再生可能エネルギーとの関係についても解説します。

エネルギー基本計画とは

エネルギー基本計画は、国がエネルギー政策を決定していくうえでの基本方針です。電気やガス、石油などのエネルギーに関する政策を考え、決定していくためのベースとなる方針や目標が書かれています。

エネルギー基本計画が目指す基本的な目標は「3E+S」です。

「3E」とは、「安定供給/Energy Security」「経済効率性/Economic Efficiency」「環境への適合/Environment」の3つを指します。

これらに加え「安全性/Safety」の「S」を実現していくことが「3E+S」の考え方です。

エネルギー基本計画は3年ごとに更新されていて、2018年7月に最新版の「第5次エネルギー基本計画」が決定されました。

第5次エネルギー基本計画の内容

第5次エネルギー基本計画は、主に「2030年エネルギーミックス」と「2050年エネルギーシナリオ」の二つで構成されています。それぞれの内容について確認しましょう。

「2030年エネルギーミックス」実現に向けた方針

「2030年エネルギーミックス」とは、「2030年の長期エネルギー需給見通し」のことです。2030年のエネルギーの需要と供給がどうなっているのか、現在の状況から予想できる見通しのことを指します。2030年という比較的近い将来のことなので、具体的な数値によって見通しが示されています。

再生可能エネルギー、原子力、石油、天然ガスなどエネルギーの割合に関する見通しと、それを実現するための方針についても書かれています。

再生可能エネルギーを推進し、「省エネ」に取り組んでエネルギーを無駄にしないことや、なるべく温室効果ガスを出さずにそれを供給するなどの方針を定めています。

「2050年エネルギーシナリオ」

「2050年エネルギーシナリオ」は、パリ協定を踏まえた2050年の目標です。パリ協定は、温室効果ガスを削減するための世界的な方針であり、日本でもこの協定にそった政策を進める必要があります。

「2050年エネルギーシナリオ」では、温室効果ガスを削減するために、石油や石炭、天然ガスなどから再生可能エネルギーへの転換による「脱炭素化」を実現するための基本方針がまとめられています。

長期的であるため、「不確実性」が伴うとしつつも、2050年までに80%の温室効果ガス排出削減を目指すなど、具体的な目標数値のある内容です。2030年エネルギーミックスは、2050年エネルギーシナリオへ向けた中間点なので、基本的な方針は同じですが、さらに高い目標が掲げられています。

エネルギー基本計画と再生可能エネルギー

エネルギー基本計画のなかで、再生可能エネルギーは重要な役割があります。エネルギー基本計画が目指す「3E+S」や「CO2削減」に役立つエネルギーとして、できるだけ普及させるように勧められているエネルギーです。

今後も政府によって、木質バイオマスなどの再生可能エネルギーが普及しやすくなるような政策がなされることが予想されます。国の動向に注目しながら、今後の再生可能エネルギーの発展に注目していきましょう。

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引用元HP:バイオマスエナジー社公式HP
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