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バイオマス発電は、植物など燃やして電気を作る方法ですが、大きな課題に直面しています。それは、燃料の確保が難しいために、輸入燃料に頼っており、国内の産業促進につながっていないことです。なぜそうなっているのか、現状や今度の課題を見ていきましょう。
植物などの資源を燃やして発電するバイオマス発電ですが、実際には8割程度が稼働していない現実があります。風力発電や太陽光発電などと違い、天候に左右されない再生可能エネルギーなのですが、人手不足などもあって国内の資産を活用できていないのです。
国内のバイオマス発電では、木質ペレットやパームヤシの実の殻などを使います。光合成で二酸化炭素を吸収している植物が燃やされることで、燃焼しても二酸化炭素が相殺されるのが特徴です。
2030年度の電源構成では、バイオマス発電は全体の4%になることが計画されています。この割合は、太陽光よりも低くて、風力よりは高いものです。国内で木材などを生産する過程で出される廃棄物を、エネルギー源として用いることが期待されていました。しかし現状では、バイオマス発電は、予定よりも稼働されていないのです。
2018年で政府がFITで認定しているバイオマス発電の容量は、約740kWです。買取価格が1kWあたり24円と設定されたことから、多くの企業が参入しました。しかしそのうちで稼働しているのは、約2割程度なのです。
主な問題となっているのは、燃料の調達です。植物が主な燃料になっていることから、燃料を安定して調達することが難しいのです。当初バイオマス発電では、国内の木質ペレットなどを活用することが念頭にされていました。しかし燃料の安定供給が難しいことから、輸入燃料に頼っているケースが多いのです。
実際に稼働していないバイオマス発電所は、建設の予定がずれているよりも、燃料の確保が大きな壁となってしまっています。安定して稼働させるには、燃料をいかに確保するのかが決め手となるのです。
バイオマス発電の燃料となる木質ペレットは、国内生産量は横ばいとなっています。日本の国土としては、森林に囲まれていますが、課題となるのは木材を切ったり、管理したりする林業の従事者が減っているということです。高齢化が進んでいることから、生産量を増やすことが難しい現状があります。
結果として、木質ペレットを輸入することに頼っているのです。輸入量は5年間で約6倍にも及んでおり、自給率は2割にまで落ち込んでいます。さらに燃料を確保できている業者はごくわずかで、多くが燃料不足で稼働できていないのです。
2019年のバイオマス発電と木質ペレットやヤシ殻の輸入量を見ていると、増加現象にあることが分かります。輸入された木質ペレットは161万トンで、前年比で1.5倍にもなっており、6年間では6倍強にもなっています。ヤシ殻の場合には、2018年と比較して1.3倍の163万トンになっているのです。
バイオマス燃料の輸入は、安定した燃料が獲得できる反面、富の流出という課題もあります。本来は国内の木質ペレットを使うことで、地域の事業活性化を図るもの。しかし海外輸入に頼ってしまうと、本末転倒です。
現在で木質ペレットの輸入先となっているのは、ベトナム産が1位です。全体の55%にもなっていて、これまでのカナダ産を抜いて1位になっています。ベトナムでは木工業が盛んに行われていることから、輸入量が増えています。
またヤシ殻は、インドネシアから輸入している量が多くなります。128万トンで他の国よりも圧倒的に多くなっているのが特徴です。油分が多いので熱量は多いのですが、生産にも排出二酸化炭素が多いことから、輸入していると本当のエコなのか疑問が残る燃料です。いずれにしても、数多くの企業が海外から燃料を輸入している傾向が多くなります。
バイオマス発電が盛んになったとしても、安定して燃料を供給できるのかというリスクはあります。輸入依存になっていまうと、調達の安定性が欠けることや、日本国内での産業の活発化につながりません。
例えば、ヤシ殻などは生産量は頭打ちとなっているので、これ以上増えることは期待できません。また木質ペレットも、プラスチックを使わずに木材を使う流れになると、本当に安定して供給できるのか分からなくなるでしょう。状況が一変する可能性があるからです。
現在では木質ペレットを調達するにも、国産の価格が輸入価格よりも高くなっており、コスト削減の面からも輸入を選ぶ企業も多いのです。現在ではFITで買取価格に上乗せがありますが、今後買取価格が適正化されたときに、どれほど燃料を安定して、さらにコスト低減して調達するのかは課題となるでしょう。
木を選ばない
唯一無二のプラントを持つ
バイオマスエナジー社
木を原料に温風や水蒸気、バイオマスガスといった新たなエネルギーとしてリサイクルする画期的手法が、木質バイオマス。しかし、これまでバイオマスを燃やすプラントには燃料の制限があり、使いたい木材に対応できないというものばかりでした。
そうしたなかで、どんな木でも燃やせるプラントを誕生させたのが、バイオマスエナジー社です。当サイトでは、唯一無二のプラントを持つバイオマスエナジー社(2019年7月現在)に取材協力を依頼。実際にどんなプラントなのか、そしてコスト削減はどれくらいか。現地取材しレポートにまとめたので、ぜひご覧ください。