廃棄物系バイオマスの利活用を考える

このページでは、廃棄物をエネルギー源や資源として再利用する廃棄物系バイオマスの利活用について解説しています。廃棄物系バイオマスを上手に使うことで、ゴミを再資源化することが可能になり、環境対策としても効果を発揮します。

廃棄物系バイオマスとは

廃棄物系バイオマスは、日本国内で発生する廃棄物の中でエネルギー源や資源として再利用できるものを指す言葉です。廃棄物系バイオマスには様々な種類があり、木質系廃棄物や食品廃棄物、家畜糞尿など色々な廃棄物があります。それらを再資源化できれば、エネルギー生産やマテリアル利用などへつなげられる重要な資源に変わるのです。

廃棄物系バイオマスのメリットはさらに、廃棄物系バイオマスを燃焼させて発生する二酸化炭素はすでに形成過程で吸収している炭素に由来するため、新たに大気中の二酸化炭素を増加させないという点でも注目されています。

廃棄物系バイオマスの種類

廃棄物系バイオマスは利用用途として大きく以下の2つに分類されることが特徴です。

• エネルギー源としての利用
• マテリアル（素材）としての利用

廃棄物の種類によって、さらに5種類に分類されます。

• 食品廃棄物
• 下水汚泥
• 家畜糞尿
• 農業残渣
• 木質系廃棄物

例えば木質系廃棄物はそのまま木質バイオマスとしてエネルギー源として活用。食品廃棄物は家畜飼料の原料として使われたり、メタン化やエタノール化によって燃料として使われたりと、色々な使い道が考えられます。

廃棄物系バイオマスの活用法

廃棄物系バイオマスの活用法にはさまざまな方法があり、アイデアや技術次第でより一層の可能性を秘めています。

現在すでに活用されている廃棄物系バイオマスの事例には、下記のようなものがありました。

木材の廃材を木質バイオマスとして利用

木材の廃材をチップ化し火力発電のエネルギー源とするほか、暖炉ほか暖房用資材としての利用しています。

食品廃棄物はマテリアルにもエネルギーにもなる

食品廃棄物にはそのまま家畜の飼料原料や堆肥として使えるものがあります。バイオガス化・エタノール化することにより発電所や自動車用燃料としても使える「多様性をもつ廃棄物」と言えるでしょう。

そのほか、木質バイオマスと合わせて固形燃料として利用されることもあります。

家畜糞尿・下水汚泥

家畜糞尿や下水汚泥は堆肥化によって資源とするほか、バイオガス化によって熱利用・燃料利用としての使い方が可能です。